多くの人が悩んでいるであろう肌の乾燥は、女性に最も多い肌トラブルであると言われています。
肌の乾燥は様々なトラブルにも繋がりますし、肌老化を促してしまう原因にもなります。
*乾燥による肌老化について、詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
→肌老化の原因は紫外線の他にもあった!乾燥が肌老化に繋がる?
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乾燥肌とは?
肌は本来、角層の水分が20〜30%ほどあると言われています。うるおった肌は、その働きや成分によって乾燥や外部刺激から守ってくれます。
この状態が崩れ、角層の水分が20%を下回った状態を、肌が乾燥している状態と言います。
この状態が続いてしまうのが、乾燥肌なのです。
*乾燥肌について具体的に書かれている記事はこちらになります。
食べ物・飲み物で乾燥肌は治せる?
スキンケアなどでの外側からのケアもとても大切ですが、食事や飲み物など内側からのケアもしっかり行うことで、根本的に乾燥肌を解決することができるのです。
乾燥肌に効く食べ物
乾燥に効く食べ物としては、細胞の土台となるタンパク質を摂ることが大切になります。
タンパク質を多く含む食材(乳製品、大豆製品、肉類、魚類、卵など)には、コラーゲンやヒアルロン酸、イソフラボン、ビタミンB6、ビタミンB2、ビタミンAなどが豊富に含まれています。
また、野菜(パプリカ、アボカドなど)や果物(キウイやレモンなど)には抗酸化ビタミンと言われているビタミンA、ビタミンC、ビタミンEが多く含まれています。
さらに黒い食べ物(黒豆やこんにゃく、ひじきなど)には、肌のうるおいや保湿に欠かせないセラミドが豊富に含まれています。
特に意識して摂取してほしい栄養素を以下で具体的に紹介していきたいと思います。
必須アミノ酸
アミノ酸はタンパク質を構成している成分で、体の約20%を占めています。私たちの体を構成しているアミノ酸は20種類あり、主に筋肉や消化管、内臓、血液中のヘモグロビン、髪の毛や皮膚のコラーゲンなどを作っています。
その中でも必須アミノ酸は9種類あり、体内では合成できないため食品から摂取する必要があります。
必須アミノ酸はバリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、リジン(リシン)、フェニルアラニン、トリプトファン、スレオニン(トレオニン)、ヒスチジンの9種類です。
これらはまぐろやかつおなどの魚類、牛や豚のレバー、鶏むね肉、鶏卵、チーズなどに多く含まれています。
必須脂肪酸
必須脂肪酸も体内ではほとんど合成されないため、食品から摂取する必要があります。
必須脂肪酸は多価不飽和脂肪酸とも呼ばれ、オメガ6脂肪酸(リノール酸)とオメガ3脂肪酸(αリノレン酸)の2つがあります。
◆オメガ6脂肪酸(リノール酸)
オメガ6脂肪酸(リノール酸)は、コレステロールの低下や免疫機能の調整、うるおいのある健康な肌を作る効果などがあります。しかし、現代の食生活では過剰摂取が問題となっており、取り過ぎると肥満や動脈硬化の原因になってしまいます。
ベニバナ油やコーン油、大豆油、スナック菓子などに含まれています。
◆オメガ3脂肪酸(αリノレン酸)
オメガ3脂肪酸(αリノレン酸)からは、DHAやEPAが作られます。血流改善によりターンオーバーを促す効果やコレステロールの低下、炎症反応の抑制、脳の活性化などの効果があります。
亜麻仁油やしそ油、青魚、青魚の魚油に多く含まれていますが、熱に弱く、不足しやすいためサプリメントを活用するのも良いでしょう。
オメガ6脂肪酸(リノール酸)とオメガ3脂肪酸(αリノレン酸)はバランス良く摂取することで、はじめて正常な働きをしてくれます。色々な食材をバランス良く摂取することを心がけましょう。
亜鉛
亜鉛は、酵素や細胞分裂に関わり、肌のターンオーバーに深く関係しています。亜鉛が不足すると、ターンオーバーが遅れ、角質が厚くなってしまいます。
牡蠣や豚レバー、牛肉、パルメザンチーズ、胡麻、卵黄、たらこなどに多く含まれています。
食べ方のポイント
- 体を温める食材(にんじん、生姜、ニラ、ごぼう、かぼちゃなど)を積極的に摂りましょう。
- 緑黄色野菜を中心に温野菜にして摂取すると良いでしょう。
- 基本的には1日3回規則正しく、適量(腹8分目)食べることが大切です。
乾燥肌に効く飲み物
人の体は約60%が水分でできています。
水分はうるおいのもととなり、血液やリンパの流れをよくし、栄養素の運搬や老廃物の回収に関係しています。
温かいもの
温かい飲み物は、ターンオーバーを正常化し、血液の流れを良くしてくれます。また、体を温めることは冷え性の改善や免疫を高めることにも繋がるため、バリア機能にも良い影響を与えてくれます。
生姜湯やハーブティーなどがおすすめです。
ビタミンを多く含むもの
抗酸化ビタミンを多く含むと言われている野菜や果物の100%ジュースは、抗酸化作用やコラーゲンを増やす働きもあるため乾燥肌対策だけでなく、老化予防にも効果が期待できます。
また、カテキンを含む緑茶やポリフェノールを含むウーロン茶やワインは、抗酸化力の高い飲み物であるためおすすめです。
飲み方のポイント
- 目安として、1日1.5~2Lほど飲むようにしましょう。
- 水分は一度にたくさん飲むのではなく、コップ1杯ほどをこまめに飲むようにしましょう。
- ワインなどはアルコールの影響もあるため、1つに偏って飲み過ぎないように適量を守りましょう。
なるべく避けた方がよい食べ物・飲み物
食べ物や飲み物の中には、乾燥肌を悪化させてしまうものもあります。
体を冷やすもの、塩分が多すぎるものは過度に取り過ぎると、乾燥肌だけでなく健康にも大きな影響を与えてしまいます。
体を冷やすもの
生野菜や水分の多い野菜(レタスやキュウリなど)、体を冷やす野菜(トマト、大根、ニンニクなど)は、適量をバランス良く摂取しましょう。
コーヒーや緑茶などは抗酸化作用もありますが、取り過ぎると含まれるカフェインの血管収縮作用や利尿作用により、体の冷えや水分不足を引き起こしてしまいます。
またアイスクリームや清涼飲料水は体を冷やし、代謝不良を引き起こしてしまいます。
さらに糖分も多いため、糖化のリスクも高めてしまいます。
*糖化については、こちらの記事を参考にしてください。
塩分が多すぎるもの
漬け物やファストフード、インスタント食品などは塩分が多く、体内の水分量を減少させてしまい乾燥肌を招いてしまいます。漬け物は発酵食品であり体に良いものですが、食べ過ぎには注意が必要です。
またファストフード、インスタント食品はカロリーが高く、炭水化物や飽和脂肪酸が多く含まれています。
食べ過ぎると代謝に必要なビタミンB群を大量に消費してしまうため、肌のターンオーバーを遅らせてしまいます。
まとめ
- 食事や飲み物など内側からのケアで、根本的に乾燥肌を解決することができる。
- 乾燥に効く食べ物は細胞の土台となるタンパク質、コラーゲンやセラミド、ヒアルロン酸、イソフラボン、ビタミンB6、ビタミンB2、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEなどである。
- 特に意識して摂取したい栄養素は、必須アミノ酸、必須脂肪酸、亜鉛である。
- 乾燥に効く飲み物は、温かくてビタミンを多く含むもの。
- 体を冷やすもの、塩分が多すぎるもの食べ物・飲み物は、なるべく避けた方がよい。
内側からのケアはすぐに効果の出るものではありませんが、毎日取り入れて継続することで乾燥肌の改善や予防に繋がります。コツコツ継続し、綺麗な肌を作っていきましょう。
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